頚肩腕症候群(いわゆる五十肩)は確実に改善します。

首の痛み、肩の痛み、腕の痛みでお悩みの方は本当に多いものです。 

そのような方でだんだんと痛みが増して行く症状と並行して、肩関節の動きが次第に制限されていく症状を一般的に五十肩といいます。

完治までに要する時間は、最も軽いケースで3か月。

最悪の重傷なケースは2年かかります。

8割の患者さんは半年症状が悪化し続けて、半年で次第に改善に向かい完治するまでに1年かかるのです。

肩関節だけではなく頸椎椎間関節(首の関節)の動きが次第に悪化して完治までに2年かかったケースもあります。

10秒テストといって10秒間で手のひらを閉じたり広げたりすることが20回できるかどうかを検査するテストがあります。

これは頸椎椎間板ヘルニアや頸部脊柱管狭窄症や頸椎分離すべり症などで左右に8本づつある頸椎の神経が傷ついたり、頚髄が損傷し始めているか否かを調べる2パターンの整形外科的検査法でわかります。

このテストで陽性のケースは、主に前屈すると症状が悪化する頸椎椎間板ヘルニアと主に後屈すると症状が悪化する頸部脊柱管狭窄症や頸椎分離すべり症などが考えられます。

その場合は最短で80パーセントが3か月で完治して残りの20パーセントが6か月で完治するのです。

80パーセントのケースでご説明します。

1か月は何をしても症状が悪化しますので脊椎の手術の専門家がいる病院を受診して必要があればMRIによる画像診断を受けます。

画像上で手術が避けられないと診断されるケースは全体の5パーセントです。

頸神経の麻痺のために肩が上がらない。 痛み止めが利かないほどの腕の痛み。 頚髄の圧迫がひどく排尿困難があるなどの症状が3個以上あるケースは手術が必要になります。

先日も頸椎ヘルニアによる左腕の痛みとしびれを訴える50代の女性の患者さんが来院されました。

症状が出て1週間でしたが全身を丁寧に検査して調整しましたが症状はほとんど改善しませんでした。

歯科医院に勤務しているので消炎鎮痛剤を服用していますが全く改善しないという事でした。

「このようなケースは救急車で緊急入院するべきなのです」とお伝えしました。

ところがご主人が救急隊員であるせいか、このような症状で救急車を呼んでいいものかと躊躇しているようでした。

結論を言うとこの患者さんは私が推薦する脊椎の手術の専門医(筑波大学の坂根正孝先生)に筑波学園病院で手術を受けて症状は完治しました。

及川治療院がある茨城県牛久市は高齢者が多く、靴ずれなどの軽症で一日に3回も救急車を呼ぶケースがあるという事を救急隊員の患者さんから聞いたりします。

おそらくそのような方は認知症だと思われますが、できれば重症なケースを優先したいものです。

頚肩腕症候群は自然に改善する病気でしかも、MRIの検査を受けても50パーセントは異常がありません。

異常がある50パーセントのケースは腱板に損傷があるものの手術するケースは全体の5パーセントです。

現在では頸椎の手術の専門医。 肩関節の手術の専門医。 肘関節の手術の専門医。手関節の手術の専門医と専門医が分かれています。

そのために一般の方はどこの病院を受診するべきかを迷います。

先ほど述べた通り首を曲げたり伸ばしたりしてもうでの痛みやしびれが悪化しないケースは、大半がいわゆる五十肩ですので心配はありません。

しかしながら洋服の着脱が次第に制限されたり、夜間に痛みが増すケースであれば一度肩関節の専門医を受診しても良いかもしれません。

私は茨城県牛久市で開業して40年になります。

したがって通院が長い患者さんは40年になるのです。

このような必要性に迫られて、私は今から約26年ほど前に現在の穏やかで無理のないケアシステムである関節ニュートラル整体を考案しました。

頚肩腕症候群の大半(全体の8割)は半年悪化し続けて残りの半年で完治します。

どんなに適切なケアーをしたとしても悪化する時間と、回復する時間は変わらないのです。

このような常識を学んでいないある接骨院の先生に無理な矯正を受けて、肩関節にある腱板が損傷し来院された患者さんを修理した経験があります。

普通であれば警察や保健所に訴えたとしても当然なケースですが、この農家の患者さんは争う事は好まない性格でした。

筋肉の不全断裂はは改善しませんが、この患者さんが訴えていたいわゆる五十肩の症状は3か月後にほぼ改善しました。

本来脱臼、骨折、捻挫、打撲、座礁などのケガのケアーのスペシャリストであるはずの接骨院の先生が、このような不適切な対応をしてしまうのはなぜでしょうか?

私が考えるのは、代替医療に携わるセラピストの大半が解剖実習の経験が足りないからではないかと思います。

私は日本でただ一つの整体(脊椎矯正)が学べて卒業後は国家資格の受験資格が得られる専門学校の出身ですが、解剖実習の実技講習はわずか1日しかないのに疑問を感じて米国のカイロプラクティックの大学で3回にわたり解剖実習の実技を体験しました。

今から40年前のことです。

ところが現在では私も10本のDVDを抱いていただいている(株)ジャパンライム社からわずか24万円でフルシリーズのDVDを購入することができるのです。

その当時の苦労と費用を考えると本当に夢の様です。

炎症の5大兆候という考えがあります。 それは

1、発熱

2、発赤

3、腫脹

4、疼痛

5、機能障害

です。

関節の痛みを訴える患者さんの大半は、いわゆる単純性関節炎です。

それ以外の関節炎(リューマチ性関節炎、感染性関節炎、化膿性関節炎など)は投薬や注射や手術が必要な関節炎です。

いわゆる五十肩と呼ばれる症状は化学療法がほとんど効果がないのが特徴なのですが、8小パーセントの患者さんの症状は半年は悪化しますが残りの半年で快方に向かうので心配はありません。

ところがそのような医学の常識を知らないセラピストは、時期が来て快方に向かっただけなのに、自分の用いた技術が効果があったと錯覚してしまうのです。

骨格の矯正、針きゅう、あんま、マッサージ、指圧療法にしてもあくまでも回復を助けるものではあるがそれ以上のものではないことを自覚するべきです。

患者さんも、セラピストも、病気の回復に対して奇跡を求めがちな傾向があります。

ところがそんなにうまい話はあるはずがないのです。

大切な事なので、もう一度繰り返します。

頚肩腕症候群(いわゆる五十肩)と呼ばれる症状は全身の関節に起こります。

最短で3か月で症状が回復し、最長では2年かかるのですが症状は改善します。

しかしながら重重症なケース(回復までに1年以上かかるケース)では症状が起きている関節だけではなく全身の関節に影響が出るのが普通です。  このような理由で全身の関節の弾力を検査して改善することができる、関節ニュートラル整体を受けることをお勧めしているのです。